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近附スーパー数理に残るための勉強法 近附スーパー数理と数理クラスの違いとは?

「中学受験はうまくいったのに、入学してから子どもが勉強しなくなった」とお悩みではないでしょうか。中学受験を頑張ることができたお子様なら、どこかに突破口があるはずです。この記事では近附出身の塾長が、勉強しなくなる原因とその対策、および近附スーパー数理と数理クラスの違いを解説しています。

この記事を書いた人

高橋 徹 / TAKAHASHI Toru

近附出身、京大と東大を卒業した塾長。和歌山の中高一貫校生を対象にした塾を運営し、近附生の指導実績は50名超。塾長自身も近附へ入学後、学習のモチベーションがどん底まで低下し、上位クラスから一気に下位クラスへ転落しかけるも、ギリギリのところで這い上がった経験あり。

目次

中高一貫校に受かったのになぜ勉強しなくなるの?

近附中学に入るのは簡単ではなく、多大な努力をして受かった生徒が多いでしょう。しかし、せっかく合格したのに入学してから勉強をしなくなる生徒が多くいます。なぜ勉強しなくなるのか、その原因を3つ紹介します。

ケース1.中学受験そのものが、「やらされているもの」だったから

中学受験をして学校に入ることに本人の意志はなく、保護者さん主体の受験になってしまっていたケース。小学校の同級生はみんな遊んでいるのに、自分だけ学校終わりに中学受験の塾へ行く……そんな苦い体験が転じてトラウマになり、勉強嫌いになってしまっている場合もあります。

ケース2.受験終了までがんばれば、その後は勉強せずに遊べると思っていたから

小6の1月の受験を乗り越えれば「その後は勉強しなくてよくなる!」と本人が思い込んでしまっているケース。ただし、中高一貫の進学校は勉強することが前提なので、当然そんなことはなく……自分が思い描いていた中学生像と現実とのギャップに苦しめられ、勉強をしなくなってしまいます。

ケース3.同級生のレベルが高く、授業内容も高度で意気消沈しているから

小学校で習うことはとても簡単で、テストも高得点を取れていたはず。そんな状況が中学からは一変します。中2までに中学内容の3年分を詰め込むカリキュラムなので、進度は一般公立の1.5倍の速さです。周りの同級生は中学受験を乗り越えた猛者ばかりで、みんな涼しい顔をしています……そんな状況で自己肯定感が下がってしまい、勉強をしなくなります。

このように、中学受験に対する主体性のなさ、および受験での燃え尽きにより、勉強に対するネガティブなイメージばかり先行してしまい、悪循環に陥っているケースが多いです。同級生の高いレベルに追いつき、楽しい学校生活を送るには「勉強としっかり向き合うこと」が何よりも大切です。

スーパー数理と数理は何がどれだけ違うの?

さて、入学時の成績が良くてもその後が振るわなければクラス落ちの可能性も出てきます。では、上位のスーパー数理と下位の数理クラスでは何がどれだけ異なるのでしょうか。そのポイントを3つ整理しました。

中3から定期テストが難易度別で分かれ、学力差が広がる

中3からは定期テストの問題がスーパー数理と数理で別のものになり、成績もコース別の順位でつけられることになります。

スーパー数理のテストでは発展的な内容も含めて問われます。これにより、難しい問題でも果敢にチャレンジする精神が培われます。

一方、数理コースでは、教科書内容に準じた基本的な内容しか問われません。したがって、数理クラスでトップの成績を取れていても、スーパー数理コースでは下位層になってしまうことも珍しくはありません。

大学受験で目指せる学校のレベルが根本的に異なる

スーパー数理と数理では目指せる大学群のレベルが根本的に異なります。スーパー数理クラスの生徒は京大、阪大、和医大などの難関国公立大学への合格を最終目標とし、最低でも和歌山大へ合格できる生徒がほとんどです。

一方の数理クラスの生徒は、目指せて和歌山大、ボリュームゾーンの生徒は関関同立への合格が精一杯です。したがって、国公立大学への合格はかなり厳しい道のりとなってしまいます。

クラスの雰囲気とモチベーションが異なる

スーパー数理と数理の生徒では、学習に対するモチベーションが大きく異なります。スーパー数理クラスには勉強や学問に関心がある生徒が集う一方で、数理クラスには残念ながら遊びに関する話題が中心の生徒が多いです。

そのため、クラスの雰囲気にも決定的な違いが出てきます。スーパー数理クラスでは「みんなで頑張って勉強をしよう!」という雰囲気になりやすいです。

このように、上位クラスと下位クラスでは学習効果がまるで異なります。せっかく上位クラスで入学できたなら、それを維持することに全力を注ぎたいところです。

スーパー数理数理
定期テストの難易度入試レベルの発展問題から出題教科書基礎レベルを中心に出題
ボリュームゾーンが目指す大学群大阪公立大・神戸大関関同立
クラスの雰囲気勉強に関心がある遊びに関する話題が中心
スーパー数理と数理の相違点

近附出身の私(塾長)の経験談

今でこそ指導する立場の私も、近附へ入学した当初は上記のことに苦しめられました。入学当初は成績が良かったのに、その後は下がっていく一方でした。しかし三者面談が転機になり、自分を変えることができました。

入学時の模試では4位獲得も、はじめての中間テストで100位に転落

私は入学した途端、勉強をしなくなりました。その結果、生活習慣を是正できずに、1回目と2回目の中間テストでは入学時の成績を大きく下回る成績をとってしまいました。

三者面談をきっかけに、生活習慣の是正から取り掛かる

中学1年生の夏休み前の三者面談で担任の先生と父親から成績についてこっぴどく叱られました。それを受けて危機感を覚えたのか、ようやく行動に移しはじめます。朝食もとらず登校時間ギリギリまで寝ていたところを是正して、学習計画を立てながら少しずつ勉強に前向きに取り組むように軌道修正します。その甲斐あって一時は上位クラスから下位クラスへの転落もありえましたが、態勢を立て直してその危機は回避することができました。

このように、成績が安定しない場合は、生活習慣の是正から取り組んで、徐々に勉強に対するポジティブなイメージを植え付けることが重要となります。私(塾長)がやったように、計画的な勉強を先生のサポートを受けながら進める必要があります。

スーパー数理に残るための勉強法(定期テスト)

生活習慣を正し、学校の授業をしっかり受ける

すべての計は生活習慣を正すところから始まります。成績が安定しない生徒は「夜遅くまで起きる→学校の授業で寝てしまう→授業の理解が進まない」という悪循環に陥ってしまっている生徒がほとんどです。

そもそも1.5倍速で進む学校の授業は1限たりとも逃すことはできないはずです。「あとで復習すればいい」という思考から抜け出さない限りはスーパー数理維持は不可能です。親子の間で、生活リズムに関する対話を進めてみましょう。

英語と数学の対策に日頃からしっかり時間をかける

英語は英語α・英語β、数学は数学α・数学βと、この2教科だけで合計4科目を占めます。英語数学の成績を安定させることが成績向上への大きなカギとなります。ただし、分量が多いためテスト直前の対策だけではなんともならないのがこの2教科。

日頃から毎日コツコツと勉強を進めること以外に突破口はありません。日々取り組む習慣化ができるよう意識改革をしていきましょう。

問題集は3周できるような計画を立てる

問題集を1周やるだけで満足してしまう生徒が非常に多いです。「問題集をやったから」と言って小テストをやらせてみるとできないこともしばしば。スーパー数理残留基準の8~9割の得点のために、学習内容を定着させるには問題集を3周しなければなりません。

そのためには計画的に勉強を進めることが何よりも重要です。テスト対策期間は2週間設けましょう。その期間中は勉強以外のことには一切手を触れないようにする勢いで、勉強だけに集中しましょう。

塾の活用も視野に入れる

計画の立て方、実行のやり方を中学のうちに学んで、実践する

学習姿勢に関する矯正がきくのは中学2年生までだと考えています。中3からは良くも悪くも「我流」が身についてしまい、それを修正するのは非常に困難です。それまでに外部機関に助けを求めておくという視点を持っておきましょう。

「何もしてくれない」と学校のせいにしても最終的に損をするのはお子様自身です。早めの手立てを、親子間で話をしておきましょう。

近附生には個別対応の塾がおすすめ

高い授業料を支払っているだけあって、私立の進学校では授業の「質」は、ある程度担保されています。そのため、学校の授業をしっかり受けられるような習慣付けをサポートしてくれる塾がおすすめです。学校の進度に合わせたサポートが充実している塾を探しましょう。ただし、「個別対応!」と謳って、指導内容をすべて学生講師に一任している学習塾もあるので注意が必要です。中高一貫校に特化した指導力を持っている塾でないと対応は難しいです。

子どもにとって中高一貫校の6年間はとても長く、人間力を形成する貴重な期間です。「中だるみ」を乗り終え、学習に対するモチベーションを高く保ち、学校に元気よく登校できることを最優先に考えてください。ただし、進学校は勉強の比重が大きいので、それを支援してくれる学習塾を探しておくのは重要なことです。信頼できる先生のいる外部機関を持っておくだけでも、保護者様もお子様も、心の支えになるはずです。

京学館での指導内容

近附のカリキュラムに特化した学習計画を提案

当塾のカリキュラムは近附の授業進度に完全対応しています。学校で使っている教材を重視し、復習に重きを置いた指導を進めます。

定期テストや模擬試験対策を中心とした学習指導

定期テストでしっかり点数を取るために、学校の問題集を何周もするような学習計画を提案します。また、模擬試験では基礎学力の向上が必須となります。長期休暇の機会をしっかり活用して、既習範囲の習得を支援。

充実したメンタルケアと保護者サポート

学習指導だけではなく、学校の授業をしっかり聞けるような生活習慣の是正など、正しい習慣が身につくまで一人ひとりと徹底的に向き合います。また、指導内容を保護者様と共有する機会を定期的に設けています。保護者面談ではお子様の日頃の様子や今後の進め方などを具体的に共有します。密なやりとりを通して、お子様の成績アップを全力でサポートします。

おわりに

近附に受かったのに、勉強をしなくなってしまう原因とその対策を紹介しました。もしスーパー数理クラスに在籍しているなら、クラス落ちは将来的に非常にもったいないです。そうならないよう、英語と数学を中心に、計画的に勉強を進めるようにしてください。学校の授業を1分たりとも聞き逃さないような習慣化が重要です。

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この記事を書いた人

高橋 徹のアバター 高橋 徹 京学館 塾長

大阪府泉南市出身。近附から京大へ。大学院は東大を卒業。その後大手鉄鋼メーカーに就職。2年で退職し学習塾を立ち上げ現在に至る。中高一貫の授業フォローから大学受験まで幅広く対応。塾生の可能性を信じることが仕事です。

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